『死霊の盆踊り』

エド・ウッドが脚本を書き、その友人がメガホンを取ったというこの作品。俳優がカンペ読んでいるのがバレバレだったり、夜のシーンがいきなり昼になったり、崖から車に乗ったまま転落したはずなのに無傷だったり(そもそも車は何処にいった)、内容はと言えば上半身裸のお姉さんが踊っている姿を90分間延々と見せられるだけで退屈この上なく、カメラワークはフルショットで人物の動きに合わせてカメラも動くを繰り返すだけで単調という救いの無さ。
ストーリィの不在、芸術性の欠如、どれだけ考えても意味の理解できない台詞……。そろそろ終わるかな?と思わせて、悪役である「夜の帝王」に「あと一人か二人は踊れるだろう」と言わせて、観客を絶望の淵に追いやる意地悪な構成には感動すら覚えました。
特典映像として収録されている監督インタビューでは、誰も期待していないであろう『死霊の盆踊り2』の構想が明かされています。それによると次回作は西暦3000年くらいの未来が舞台のSFで、今作では語られなかった「夜の帝王」の部下である狼男とミイラ男の関係が明らかにされるそうです。完全にあさっての方向を狙っていますね、はい。
エド・ウッドの思い出話もされていますが、それが映画『エド・ウッド』でジョニー・デップの演じたエド・ウッドそのままで面白かったです。

待ち合わせの店に行くと、彼(エド)は、ミニスカートに白いブーツ、白いアンゴラセーターの中は巨乳。顔は口ひげだ。

死霊の盆踊り デラックス版 [DVD]

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