『エクソシスト』
今までに何度も見ている作品ですが、さすがに立派な映画。
物語全体をキリストの受難、そしてキリスト教が古代の神々を追放していく過程の追体験として読むことが出来る、という点については説明を要しないでしょう。イラクの悪魔がわざわざアメリカの少女に取り付く設定なんて、ちょっと嫌らしいな、と思うのですが気にしない。
あと、エクソシストのカラス神父が出てくるシーンでは、神父は坂を上りながら登場することが多い、これは神父が死後に天へと召されることを暗示している、というのはオーディオコメンタリを聴いて初めて知ったこと。でも、これはわからないですよね。坂を上らずに登場するシーンもたくさんありますし。
エクソシストの魅力というのは、ストーリィの妙であったり、70年代の作品としては突出した特殊撮影の面白さがまず挙げられるわけですが、もうひとつ、移動撮影の上手さというのも見逃せません。パーティのシーンでは賑やかな空間からすっとカメラを後退させ、悪魔に取り付かれたリーガンを登場させる唐突さ、とか。
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