2008-04-06から1日間の記事一覧

『啄木詩集』

啄木の詩はぐさぐさと胸を突き刺すようなシャープさと、思わずにやりとさせられる卑俗さがあって素敵です。 「何となく汽車に乗りたく思いひしのみ 汽車を下りしに ゆくところなし」 なんてスピード感のある詩もあれば、 「ふるさとを出で来し子等の 相会ひ…

『反哲学史』

哲学のわかりづらい2つの点、つまり「この哲学者は、その前の哲学者と比べてどう違うのか」と「この哲学者の考えは社会にどう反映されたのか」をわかりやすく解説した良書。僕もあまり哲学が得意じゃないので大いに勉強になりました。 一応は同じ著者の『現…

『ジャズ大名』

筒井康隆原作、岡本喜八監督作品。原作を読んだのはもう何年も前の話ですが、作中に登場する黒人が適当に演奏した曲を「のちのメイプル・リーフ・ラグである」なんていう風にしれっと書く脱力感が印象的な作品です。 幕末を舞台に、漂着した黒人の奏でるジャ…

『エクソシスト』

今までに何度も見ている作品ですが、さすがに立派な映画。 物語全体をキリストの受難、そしてキリスト教が古代の神々を追放していく過程の追体験として読むことが出来る、という点については説明を要しないでしょう。イラクの悪魔がわざわざアメリカの少女に…

『死霊の盆踊り』

エド・ウッドが脚本を書き、その友人がメガホンを取ったというこの作品。俳優がカンペ読んでいるのがバレバレだったり、夜のシーンがいきなり昼になったり、崖から車に乗ったまま転落したはずなのに無傷だったり(そもそも車は何処にいった)、内容はと言えば…

今回は日記らしく、最近見た映画や読んだ本の話。